捨てられかけた刈払機を修理、しかし調子はイマイチ・・・
2台所有している刈払機(草刈機)。
先日、親が1台を持って草刈りに行ったなぁ・・・と見送りながら、ふと わが家のゴミ置き場を見ると もう1台の草刈機が立てかけてある。
捨てようとしているのか、立ててあるだけなのか微妙な置き方。
草刈りから帰ってきた親に聞くと「燃料のポンプ破れたから捨てる」とのこと。
ポンプが破れただけで捨てる?
最近の老人は物を大切にしないわ・・・
草刈機は修理したことないんですが、ポンプなんてたぶん簡単に交換できると思う。
修理してみます!
これが捨てられそうになった草刈機。
日立工機製の 型式:FCG25E です (もらいもの)
確かにポンプ破れてます・・・
とりあえずポンプを入手しないと。
ポンプの各寸法を測ります。
測定は100均のノギスです・・・
同じ寸法のポンプをamazonで探してみると・・・
全体的に1mm程小さいのですが、ZAMAプライマリーポンプが近かったので購入。
早速取り付けてみます。
エアクリーナーBOXをネジ2本で取り外し。
そしてプライマリーポンプをネジ4本で取り外します。
外した部品はできるだけ洗浄。
やはりプライマリーポンプを固定する穴径に対し、購入したポンプは若干小さかったです。なんとか固定はできたので取り付けます。
ちょうど真ん中狙って取り付けないとポンプを押すとポンプのふちが外れて燃料が漏れてきます・・・何度か位置を調整して真ん中狙い。
なんとか燃料が漏れない位置で固定できました。
早速エンジンを始動してみます。
チョーク引いて、スロットル調整して、スターターを引きます!
・・・エンジン始動しない。
10回ほどやってみてもエンジン始動しない。
写真はないですが、プラグ外して掃除してみましたが始動できず。
どうしてやろうかと5分ほど眺めてから、再度スターター引くと・・・
苦しそうに始動しました!
しかし数秒でエンスト。
再度スターター引っ張っても始動失敗。
また数分ほっておいてからスターター引くとエンジンが掛かるが数秒でエンスト。
どうも燃料系が詰まってそうですね・・・
じゃあどうやって詰まりを清掃すればいいのか?
キャブなんて構造も知らない。
とりあえずバラせるところまでバラしてみるか・・・とバラしを始めたところ・・・
ガスケットみたいなものを破いてしまいました・・・
とりあえず、ちょっと知識付けないとどんどん壊していくし、何買ったらいいかわからないと思いネットで勉強。
破れたのはダイヤフラムという部品みたいですね。
amazonでいくつか売ってます。固定穴位置は合いそうですが、どうも形状が同じっぽくない。
そもそも この草刈機のキャブってWalbro製なのかな?
どうやって調べればいいのか?
・・・簡単にわかると思った情報が手に入らない。
なかなかニッチな分野なのかな。
親が草刈機を捨てようとした理由が少しわかった気がした。
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色々調べていたら、いつの間にかいくつか情報集まってきました。
どのサイトでどう調べたのかわからないのですが・・・
※こんな状態なので、この情報の正確さは怪しいです。
まず、キャブですが 草刈機で使用しているのは「ダイヤフラム式」という種類みたいです。
ダイヤフラム式のキャブは数メーカーが製作しており
・Walbro(ウォルブロー)
・ZAMA(ザマ)
・Tillotson(ティロットソン)
・TK (テイケイ気化器株式会社)
・Nikki(株式会社ニッキ)
あたりが、汎用キャブみたいです。
さて、今回壊した草刈機はどのメーカーのキャブなのか・・・
なにかメーカー名のヒントがないかキャブを見てみると、しっかり刻印されてました。
写真の写り具合で見にくいですが「TK」と刻印されています。
そして、ここにもメーカーのマークが・・・
キャブを作ってる代表的なメーカーを事前に知ってたら すぐにわかってた話。
事前調査は大切ですね・・・
ダイヤフラムはこんな形状。
そして、バラし進めていくと
キャブの型式のようなものを見つけました。
バラさなくても見えるところにあればありがたかった。
というわけで、
メーカー:TK (テイケイ気化器株式会社)
型式:DPR10
であることがわかりました。
では、部品手配です。
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部品手配完了!
純正品ではなさそうですが、相当品でも入手できることに感謝です。
プライマリーポンプもサイズが合いそうなものがあったので再度購入。
では、ダイヤフラムを交換します。
キャブを草刈機本体から取り外します。
スロットルを引き抜くと本体から外せます。
ガスケット類交換をする為に、分解を進めます。
メタリングはカチカチに硬化しており、簡単に破れてしまいました。
ポンプ側は硬化もしていますが、ガスケットが貼りついてしまってます。
ガスケットをはがす作業をする前に、小さな部品を外して除けておきます。
こんな部品がピョ~ンと飛ぶと、見つける自身がないし この部品を入手できる自身もない。
メタリングの奥に、もう2枚ガスケットが隠れていました。
これも交換します。
作業で時間がかかったのがガスケットはがし。
接着剤で貼り付けてあるのか?と思うぐらいはがれないし、キャブの面に凸部分があるので、スクレーバーとかでさらうわけにもいかない。
傷をつけないように地道に削り取っていきます。
途中、「確かガスケットリムーバー買ってなかったかな?」と都合のいい記憶に遊ばれながらはがし終えることができました。
1時間は言い過ぎかも・・・ですが、30分は確実にかかってます。
では、ガスケット組込み。
順番に気を付けて組付けていきます。
まずはメタリングの奥に隠れてた半月状のガスケット。
メタリング組込み。
なくさないように外していた、バネや網形状のフィルタを組付み。
ポンプ側も順序を間違えないように組込み。
プライマリーポンプも買いなおしたものに変更します。
今度はぴったり!
キャブのガスケット交換完了です。
刈払機本体に取付け。
ここまで組んだ状態で、試運転してみます。
・・・が、プライマリーポンプをいくら押しても燃料が上がってこない。
燃料ホースを外してプライマリーポンプを押してみると、それっぽく機能してるような音がします。(空気を吸入←→排気できている音)
燃料ホースにコンプレッサーでエアー圧を軽くかけてみます。
リターン側は通ってますが、供給側はワンウェイでも入っているのか?みたいに吹き返してくる。
パーツクリーナーの吹き込みとエアー圧掛けを繰り返していると無事貫通。
再度プライマリーポンプをペコペコ押してみると燃料を吸い上げてくれました。
気を良くしたので、続いてエンジンを掛けてみます。
一度は失敗しましたが、2回目でエンジン始動!
力強くアイドリングしています。
・・・力強すぎる?
試しにアクセルを少し開けてみると、ほぼ全開で回っている感があります。
さらにアクセル開けるとエンスト。回転数が維持できなくなっているような感じ。
しばらくアイドリングさせてから試してみても同じ。
アクセルの使える領域がすごく狭くなってしまいました。
状態を整理すると
・アイドリングは力強い。
振動がおおく、刈払機を地面に置くと振動で移動していく。
・チョークを引いた状態でアクセル開けていくと、そこそこ回る。
・チョークを開けてアクセルを閉にするとエンストする。
・チョークを開けてアクセルを半分ほど開けると回転が上がりすぎてエンストする。
・チョークを開けてアクセルを少し開けると、そこで全開状態に思える。
・ガソリンの混合比は不明。
・ガソリンは古い。
・ガソリンはほとんど入ってない。
・・・まずは「ガソリン入れ替えてこい」ですね。
今ガソリン入れなおしても数ヶ月は使用しないので、旬な時期が来てからガソリン作って再確認してみます。